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京都府織物・機会金属振興センターの記事より抜粋

平成23年度 「京都府の現代の名工」受賞!

~ 株式会社徳本 奥野孝昭さん(故) ~


京都府では、職業技能の向上と技能尊重気運の高揚を図り、技能者の励みとしていただくことを目的として、京都府優秀技能者表彰制度を実施しています。
 この制度は、府内の各産業分野(伝統産業を除く。)で最高の技能を発揮して産業の発展に貢献されている方を京都府知事が表彰するもので、昭和61年度から実施しています。

 また、表彰受賞者には、技能の継承と人材の育成を一層推進していただくために、「京都府の現代の名工」の称号を授与することとしています。
“京都府の現代の名工”に選ばれるための条件は、
① 極めて優れた技能を有しており、現に表彰に係る技能を要する事業に従事している
② 京都府内の事業所に就業しており、技能を通じて産業の発展に寄与し、他の技能者の模範と認められる
③ 年齢が満45歳以上であり、かつ、20年以上の実務経験を有している
 です。
 今回は㈱徳本の奥野孝昭氏(故)が「京都府の現代の名工」に選ばれましたのでご紹介します。
奥野さんが受賞された鋳造部門では平成6年以来の17年ぶり3人目、京都府北部地域では初受賞です。


★ 受賞の感想を聞かせてください。

私は鋳物屋一筋44年です。当社では普通鋳物を使った機械鋳物を中心としており、非鉄金属を使った鋳物や工芸品の鋳物などとは違います。ですから、このような賞には縁がないと思っていたところ、今回の受賞の連絡をいただき、とても驚きました。立派な賞をいただいてとても光栄です。

★鋳造の難しさや奥深さを感じるところはどういったところですか?

 元の型の設計がポイントです。設計方法によっては砂型がうまく作れなかったり出来上がったものが不良になったりします。実際に出来上がった製品を見て、思い通りのものができたときには感動します。砂型が思うように仕上がらない時には、元の型の修正が必要になる場合もあります。手で触ってわかるような角を少し削ったり、抜き勾配を少し変えてやるだけでうまくいったりするので、そういったところは長年の勘と経験でやっています。
 製品の中には複雑な3次元形状もあったりするので、元の型をどういう形状にすれば砂型がうまく作れるのか、湯口の場所をどこに作ればうまく湯回りするのかなどを考えるのが面白いです。 

★若手の人材育成にも協力されているそうですね?

 3年程前まで、峰山高校の工業実習で生徒に鋳造を教えていました。最初のころは生徒が鋳造のことがわからず、名前などを細かく彫った型を作り、砂型がうまく作れないこともありました。それで、次からは木型の製作から教えましたが、木型の抜き勾配などはなかなか理解してもらえなくて苦労しました。
 社内では、社員の自主性を尊重しながらアドバイスをするようにしています。自分の作業方法とは異なった方法で型込めを行っている場合もあり、逆にこちらが新しい発見をさせられる場面もあって大変勉強になります。

★今後、奥野さんに続いていく後輩に一言お願いします。

 当社は、他社にできない鋳物にも積極的に取り組んで、顧客に喜んでいただけるようにがんばっています。これからも良品を提供し続けるためには、技術や感覚を磨いていくことが必要だと思っています。
いろいろなことを学んで、会社、鋳物業界を支えてくれることを期待しています。